口角ボトックス

口角の上げ下げは、以下の3つの筋肉によって作り出されています。

・口角挙筋（口角を上に引き上げる筋肉）
・大頬骨筋（口角を外側に引き上げる筋肉）
・口角下制筋（口角を下側に引き上げる筋肉）

この口角下制筋にボトックス注射を行うことで、口角を下げる筋肉を弱めてくれ相対的に口角を上に挙げる力が強くなり、口角を上げやすくなります。

こちらは手軽に治療を行いたい方におすすめの方法です。

ただし口角下制筋の動きが強くない方では効果が得られないため、一度診察してからのご案内になります。

ヒアルロン酸注入

ヒアルロン酸を上唇の外側や下唇の外側に注入することでボリュームを出し、口角が上がったような状態にすることができます。
またM字リップなどを同時に組み合わせて行うことも可能です。
ヒアルロン酸だけだと効果がわかりづらい方は、ボトックスも併用することで、より口角の上がったデザインになりやすいでしょう。

口角挙上術

口角挙上術には大きく分けて3つの方法があります。
患者様の口元の状態・希望する仕上がり・傷に対する価値観によって適した手術が変わります。

①外側法（外切開口角挙上）

口角の外側に皮膚切開を行い、皮膚そのものを外上方向へ縫い上げる方法です。
変化量が最も大きく、仕上がりをしっかりデザインできるため、はっきりと口角を上げたい方に向いています。

一般的に外側法の場合、上唇の口角のみを持ち上げるデザインになることが多く、口角は上がって見えますが、口角が分離して見えてしまいます。

当院では、この外側法を改良した“外切開口角挙上変法“を採用しています。
こちらの方法では下唇ごと口角を持ち上げるため、マリオネットラインの改善、口横のもたつきの改善、口角の分離の防止が可能になります。

口の横幅の調節や、左右差の改善、挙上量の調整も可能です。

傷は口角外側の輪郭部分（バーミリオンボーダー）にできますが、目立ちにくいのが特徴です。

②全層法（皮膚〜筋肉まで扱うアプローチ）

口角を皮膚の外側から粘膜までの一直線の切開を行い、内部の筋肉ごと持ち上げ口角を上げる方法です。
口角の上げ幅や横幅の調整が可能であり、また傷跡も口腔内に入り込み目立ちにくいです。
この方法は多くのクリニックで行われていますが、挙上した分の口角側の赤唇が薄くなり、上唇と下唇の間に空間ができ、少し口が裂けたように見えてしまうことがあります。

③口内法（口腔内アプローチ）

口角の内側（口腔粘膜）を数mm切開し、中の筋肉のバランスを整える方法です。
口腔内を切開するため、皮膚表面に傷が残らないのが最大のメリットになります。
通常、口腔粘膜を切開し、粘膜下を剥離したのち、口角を上げる筋肉（口角挙筋・大頬骨筋）を見つけ、糸で縫合し短縮する方法を取ります。
しかしこの方法では、縫合した筋肉が裂けやすいことや皮膚を切らないため、持ち上げる量の限界があります。

当院では外側法（外切開口角挙上術）を主に行っています。
（ご希望があれば口内法・全層法でも可能です）

外切開法は、口角の位置をしっかり外上方向へ移動させたい場合に最適です。
口角下の筋肉の処理や剥離を行っているので
・変化量が大きく、戻りにくい
・形をデザインしやすく、左右差の修正などに特化している
・傷跡が目立ちにくい
・口角の形が自然な形となる

という理由から、確実に口角を上げたい患者様に向いています。
「口角が分離してしまう」「口角だけ尖る」といった不自然さが出ないよう、口角・外側人中・下唇のバランスを総合的に見てデザインしています。

口角挙上術 ＋ 人中短縮術（外側）

また外側の人中が長い方や内側の人中短縮術により富士山型の唇になってしまった方にも良い適応となり、外側の人中短縮術と同時に行うことでさらに綺麗な口元になります。

当院の方法は美容整形の本場韓国で行われている方法です。
通常、口角挙上術は傷跡が目立ちやすい手術であり、術後肥厚性瘢痕などのリスクがあります。
しかし当院の方法では傷跡は口角の縁部分と重なるため非常に目立ちにくく瘢痕のリスクも少ないです。

元々口角が下がっている方（口がへの字になっている）

口がへの字になっている方は口角挙上術により、大幅に印象を変えることができます。
口元の印象がポジティブに変わることで、自信を持ちやすくなり心理的にもポジティブな変化が得られます。

加齢により口角が下がってきた方

加齢と共に口角が下がり、人中が伸び、唇も徐々に薄くなっていきます。
口角の下がりと共にマリオネットラインも出てくることでさらに老けた印象になってしまいます。
当院の方法でマリオネットラインも改善することができるので特に良い適応と言えます。

その他の口元の手術と組み合わせたい方

口元はバランスが重要です。
唇が綺麗でも口角が下がっていて、人中が長いだけで、全体の印象としては美しく見えない可能性があります。
口元全体の調和を整えることで、口元が美しくなりお顔全体の印象が一気に良くなります。

唇の切開の手術になるので、一般的な腫れ、赤み、内出血などが起こります。以下にダウンタイムの経過をまとめます。

【術後1～3日】

腫れと赤みが最も強く現れる時期です。
施術直後から数日間は唇が強く腫れ、痛みや違和感を感じることがあります。
内出血が見られることもありますが、これは体質や施術内容により個人差があります。
★アイスパックで冷やすことで腫れを軽減することができます。

【術後1週間】

多くの方は唇の強い腫れは数日で引きます。
1週間経過すれば、腫れはほぼ引き、赤みも薄れます。
ただ、まだ軽い腫れや違和感が残っていることが多いです。
術後1週間で抜糸を行います。
抜糸後は傷跡が安定し始めます。
★傷跡のケアとして、処方された軟膏を使用したり、乾燥を防ぐための保湿を行うことが推奨されます。

【術後2～3週間】

傷跡や赤みなどは化粧で隠せる程度です。
ただ若干の左右差や切開部分の硬さなどは残る場合がありますが、徐々に改善していきます。
★メイクでカバーすることも可能となりますが、傷口には刺激の少ない化粧品を使用することが望ましいです。

【術後1～3ヶ月】

傷跡が安定し、切開部分も徐々に柔らかくなっていきます。
赤みや違和感もほとんどなくなり、自然な仕上がりに近づきます。
この時期には傷跡がほぼ目立たなくなります。

point1：RF(電波)メスを使用

RF(電波)メスを使用し、徹底的に止血します。
出血が少ないと内出血や腫れを抑えられるので仕上がりもキレイになります。

point2：局所麻酔時にマイクロカニューレを使用

針先が丸い針を使用し、内出血を抑えます。
通常の針で麻酔をすると、麻酔の時点で内出血が起こることがあります。
ここも抑えることで、最小限の内出血にこだわっています。

point3：縫合の糸は白色も選べる

※医師の判断によって変更することがあります。