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傷痕修正について解説!
2025.03.09
皆さんこんにちは。R Beauty CLINIC銀座院副院長の吉田です。
今回は形を変えるような施術ではなく「傷痕を目立たなくさせる手術」に関して書いていきます。
1. 傷痕修正とは?
傷痕修正(Scar Revision)は、手術や外傷によって生じた傷痕を目立たなくし、機能的・審美的な改善を図る治療法です。完全に傷痕を消すことは困難ですが、適切な治療を行うことで、肌の質感を整えたり、色素沈着を軽減したりすることが可能です。
2. 傷痕の種類と特徴
目立ちやすい傷痕にはさまざまな種類があり、それぞれに適した修正方法が異なります。
(1) 肥厚性瘢痕(Hypertrophic Scar)
- 目立つ傷痕としては最も一般的
- 傷の範囲内で赤く盛り上がる傷痕
- かゆみや痛みを伴うことがある
- 時間の経過とともに薄くなる可能性がある
(2) ケロイド(Keloid)
- 傷の範囲を超えて増殖する傷痕
- 強いかゆみや痛みを伴うことがある
- 再発しやすい
- 体質により大きく左右される
(3) 萎縮性瘢痕(Atrophic Scar)
- 皮膚がへこんだ状態の傷痕(例:ニキビ跡)
- コラーゲンの不足や過形成により形成されることがある
(4) 拘縮性瘢痕(Contracture Scar)
- コラーゲンの過形成などで皮膚が引きつれた傷痕
- 関節部分にできると可動域が制限されることがある
3. 傷痕修正の方法
(1) 外科的手術
- 傷痕の切除・縫合によって目立ちにくくする
- Z形成術、W形成術などを用いて皮膚の緊張を分散させる
- 主に広範囲の傷痕や拘縮性瘢痕に適用
🔹 Z形成術(Z-plasty)
Z形成術は、直線だと残りやすい傷を切り取る際に斜めに走るように副切開をデザインし、皮膚の張力を分散させることで傷痕を目立たなくする技術です。
特徴
- 傷痕の方向を変え、皮膚のしわや自然なラインに溶け込ませる
- 拘縮を緩和し、関節部位の可動性を向上させる
- 小さな傷痕や局所的な瘢痕拘縮に適用
- 直線的な傷が張力が横方向に分散されることで目立ちにくくなる

DOI:10.4103/0970-0358.118621より引用
🔹 W形成術(W-plasty)
W形成術は、傷痕をジグザグ状に切開し、縫合することで直線的な傷痕を分散させ、目立ちにくくする方法です。
これは当院でも額縮小や前額リフトを行う際に用いている手法になります。
特徴
- 直線的な傷痕を細かい分節に分け、光の反射を分散させる
- 顔や露出部位の傷痕修正に適している
- 皮膚の可動性が比較的高い部位に向いている

DOI:10.4103/0970-0358.118621より引用
(2) レーザー治療
- フラクショナルレーザーやピコレーザーを用いて皮膚の再生を促進
- 色素沈着や赤みの軽減にも効果的
- 萎縮性瘢痕や肥厚性瘢痕に適応がある
(3) ステロイド注射
- ケロイドや肥厚性瘢痕の治療に使用
- 瘢痕組織の過剰な増殖を抑える
- 繰り返しの治療が必要
(4) ダーマペン・マイクロニードリング
- 皮膚に微細な傷をつけ、コラーゲンの生成を促進
- 萎縮性瘢痕やニキビ跡の治療に有効
(5) PRP療法(自己血小板注入療法)
- 自身の血小板を利用して皮膚の再生を促す
- 萎縮性瘢痕や肌質の改善に有効
(6) シリコンシート・圧迫療法
- 傷痕を保湿し、盛り上がりを抑える
- 肥厚性瘢痕やケロイドの形成予防に使用
4. 傷痕修正の注意点
- 傷痕修正は1回の治療で完璧な結果が得られるとは限らず、継続的なケアが必要
- 体質や傷の状態によって適した治療法が異なるため、専門医と相談することが重要
- 術後のケア(紫外線対策や保湿)が傷痕を目立たなくするために重要
5. まとめ
傷痕修正は、患者の傷の種類や状態に応じてさまざまな方法が選択されます。医師と相談しながら最適な治療を選び、適切なケアを行うことで、より満足のいく結果を得ることができます。傷痕に悩んでいる方は、専門医の診察を受け、適切な治療を検討してみましょう。
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