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喫煙が術後治癒に与える影響
鼻美容外科
2023.06.10
喫煙者の方にとって当然普段の習慣を禁止されるというのはなかなか厳しいものがあるかもしれませんが、なぜこのようなお願いをしているのか、今回は解説していきます。
①喫煙はなぜ悪いのか?
そもそも喫煙という行為が、どのように手術の結果に悪影響を与えるのか見ていきましょう。
タバコの煙には「ニコチン」という物質が含まれています。この物質は、肺から取り込まれ全身にいきわたり血管を収縮させる作用があります。
そうするととても細い血管も締まり、手術部位も循環血流が減少します。血流が減少すると、治癒も遅くなり有害な細菌に対する抵抗力も下がります。
また、タバコの燃焼により「一酸化炭素」という物質も発生します。この気体は赤血球の酸素運搬能を低下させるため、組織での酸素供給が不十分となることが懸念されます。
これら有害物質の作用により、通常の創傷治癒や瘢痕形成に悪影響が生じ、喫煙者は手術後に合併症が起きるリスクが高くなると言われています。
②では喫煙は実際にどのような悪影響を及ぼすか?
喫煙患者では、創部トラブルが多いというデータが実際にあります。
上記に述べた通り、ニコチンなどの化学物質は創部の治癒に対して悪影響を与えます。このことは拘縮変形や皮膚壊死を起こしやすい懸念が生じます。
また、煙による粉塵自体も鼻腔内の衛生環境を悪くするので、感染の原因菌などの繁殖の温床になりえる懸念があります。
上記に述べた通り、血流自体も悪くなり、白血球も上手く働くことが出来ません。
このように抵抗力の下がった部位に対して病原体が多い環境は、感染が成立しやすくなります。
③どれくらい前から禁煙したらいいの?
上記で説明したように、喫煙は術後結果に重大な影響を与えることが懸念されますので、禁煙を心がける必要があります。
実際に体内からニコチンの影響が消えるまでには最終喫煙より約12時間、またタールの影響が消えるまでに約1ヶ月かかります。
このように、実際には手術をやる直前まで吸っていても、実際には体内から抜けきるには時間を要します。患者さま自身の手術の合併症予防のため、可及的すみやかな禁煙が不可欠です。
具体的には、手術の遅くとも半日から1週間前には禁煙を開始すべきであるといわれています。
以上の理由から、当院では禁煙の指導をしています。
患者さま皆様にもご協力をお願いします!
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